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電話接見制度の利用進まず

電話接見制度の利用進まず

電話接見制度の概要

 電話接見制度とは、離島や遠隔地など弁護士が接見に出向きにくい場所に留置された被疑者や被告人に電話で接見することができる制度である。2007年から試行が開始され、2014年末までに9道県、41警察署で試行されている。電話接見をする場合、弁護士は事前に予約をし、指定された警察署に出向いて被疑者、被告人に電話をかけることになる。会話時間は1回につき15分間と限定されており、一般面会と同様の運用がなされている。

現状と問題点

 電話接見制度を試行している41警察署のうち、14警察署では一度も利用がされていない。試行から8年たった今も利用は進んでいない。
 電話接見制度の利用が進まない理由としては、①会話内容を他者に聞かれる可能性があること、②1回につき15分間しか会話をすることができないことがあげられる。被疑者、被告人には刑事訴訟法39条により秘密交通権が認められているが、現在の電話接見制度は警察署内で職員の居る場所で電話をかけることになるため、警察職員に話を聞かれる可能性がある。また、通常の接見は、時間制限が無いところ、電話接見には15分間という制限が設けられているため、今後の対策を十分に話し合うことが難しい。このように、制度上「接見交通」の代わりとして使用するには不自由な面が多いため、利用が進まないと考えられる。

コメント

 電話接見制度は、離島や遠隔地の弁護活動の負担を軽減させることを目的に設けられた。しかし、現状は十分に機能していない。もっとも、逮捕直後に黙秘権等を被疑者に伝えたり、事件以外の要件を話す際に役に立つと、弁護士側のニーズは高い。現在、電話接見は「接見交通権」とは異なる制度として、業務連絡等に使用することを想定した運用がされているため、諸所の制限がなされていると考えられる。「接見交通権」と同様の制度として運用されるようになれば、利用は進むのではないかと考えられるため、今後の変容にも着目して欲しい。

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