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自治体内弁護士という選択肢

自治体内弁護士という選択肢

法曹人口増加等により、弁護士の職域拡大は急務である。企業内弁護士が1000人を超える中で、さらなる活動の場 として、地方公共団体を選択する弁護士も増えている。

自治体内弁護士の需要

弁護士が、地方自治体の職員として勤務する形態としては、①通常の採用試験による職員、②非常勤職員、③任期付職員等があるが、その中でも、地方公共団体内で常勤職員として働く弁護士が増えている。
日本弁護士連合会によると、全国72の自治体で、102人(任期付きを含む)の法曹有資格者が常勤職員として働いている。

地方自治体においては、多様化・複雑化する住民のニーズに対応して、行政に対する需要はますます高まっている。また、住民の権利意識が高まり、情報公開・行政手続法等の法制度がある程度浸透してきたことにより、それに対応する高度な法的能力や専門的知見が必要になっている。さらに、政策の実現と公共的課題の解決を図るため、法を能動的に活用していける人材の確保が求められている。
このような状況の中で、地方公共団体における法曹有資格者の需要はますます広がっているといえよう。

自治体内弁護士の主なメリット

自治体内に弁護士がいることにより、課題発生時にすぐ相談できるため、、様々な法律関係事項について迅速に解決できるようになるというメリットがある。また、継続的に職員からの相談案件があり、潜在的な問題の掘り起こしによって紛争予防に寄与するところが大きいという声もある。さらに、独自条例の制定について、検討段階から市民参加の機運が高まる中で、市民に対する法制執務上の説明や関係法令の解釈・適法性の検討に対応することが可能になる。
加えて、顧問弁護士に委嘱する自治体は87.4パーセントにものぼるが、顧問弁護士に相談する前の段階での対応が可能になったり、顧問弁護士との連携強化にも繋がる。

自治体からの評価と課題

法曹有資格者を職員として現に任用している、または過去に任用したことがある自治体からの評価を見ると、回答した全自治体が当初の期待通り、またはそれ以上の成果が上がっていると答えており、満足度は高いといえる。
もちろん課題もある。具体的には、法曹有資格者の有用性・必要性の認識がまだ浸透しておらず、顧問弁護士との役割分担が不明瞭であったり、訴訟案件以外の活用分野が分からないといった声もある。また、採用や処遇に対しても、コストや職員定数管理の点で消極的にならざるを得ない状況もある。

それでも、法曹有資格者の任用に対して関心を持っている自治体は7割超えており、今後もさらに拡大していくことが見込まれる。
これからは、弁護士として、公のために自治体職員として働くことも、選択肢の一つになりそうだ。

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