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給費制復活に対する運動の現状

給費制復活に対する運動の現状

司法修習生の現状

 司法試験に合格した者は、法曹(裁判官・検事・弁護士)になるために、合格後1年間の司法修習を受ける必要があるが、この期間中は、無給であり、修習に専念すべき義務(修習専念義務)を負うため原則として兼業やアルバイト等は禁止されている。
 以前は国が給料を支払う「給費制」がとられていたが、2011年度から貸与制(希望者向け・修習終了後5年間は返還を据え置き、その後、10年間の年賦により返還する制度) に移行している。
貸与の内容は、月23万円を基本として、最大で月25万5000円を借りることができる。
 現在、司法修習生の過半数がロースクール時代からの借金を抱えており、貸与制でさらに約300万円の借金を負わされるとなれば、法曹になる前に多額の借金を背負うことになる。

給費制復活運動

 法曹養成制度については、様々な問題点が指摘されているが、その中でも法曹養成過程での経済的負担は、法曹志望者の減少、ひいては国民に対する司法サービスが低下につながる大きな課題として議論がされてきた。
 この点に関して、日弁連やビギナーズ・ネット等の団体が中心となって給費制復活を求める集会や国会議員への要請、提言・声明の発表や署名活動を行ってきた。また、司法修習生が原告となって、給費制廃止違憲訴訟を提起している例もある。
 今年6月30日の法曹養成制度改革推進会議において、「法務省は、最高裁判所等との連携・協力の下、司法修習の実態、司法修習終了後相当期間を経た法曹の収入等の経済状況、司法制度全体に対する合理的な財政負担の在り方等を踏まえ、司法修習生に対する経済的支援の在り方を検討するものとする」という方針が打ち出された。この方針は、上記運動で求められてきた給費制復活の一歩にはなるであろう。

コメント

 給費制復活運動については、年々加速しているといえるが、実際に復活までたどり着けるかは予算等の問題で非常に困難であるとの見方が強い。しかし現実として、法科大学院受験に必要な適性試験受験者が3517人と、法科大学院制度発足時から激減しているなど、法曹志願者が大幅に減少しており、この原因の一つとして、経済的な負担が大きすぎることが挙げられている(日弁連実施アンケート)。このような中で、優秀な人材の確保や司法サービスの安定化を実現するためには、経済的支援を含めた法曹養成制度の見直しが急務であることは間違いない。
 法曹を志す者であれば、避けて通れない司法修習。これからの動向に注目していく必要がありそうだ。

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