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法務省が平成27年司法試験予備試験の論文式問題を公表

法務省が平成27年司法試験予備試験の論文式問題を公表

①概要
法務省は7月14日、同月11日と12日に実施された平成27年司法試験予備試験の論文式試験問題を法務省ホームページに掲載した。平成27年司法試験予備試験は、5月17日に短答式試験、6月11日に短答式試験の合格発表が行われ、出願者は12,543人(12,622人)、受験者は10,334人(10,347人)、合格者は2,294人(2,018人)であった(カッコ内は前年度数)。論文式試験は札幌市と東京都、大阪市、福岡市で行われ、11日に憲法・行政法、刑法・刑事訴訟法、一般教養科目、12日に法律実務基礎科目(民事・刑事)、民法・商法・民事訴訟法が実施された。

平成23年から始まった予備試験は今年で5回目となり、前年度までは出願者数も合格者数も年々増加していたが、今年初めて出願者数を前年度から減少させていた。政府は今年5月21日、司法試験の合格者数を「年間1500人以上」とする検討案を公表しており、司法試験の合格者数を当初の3000人から減少させる方向であることを正式に決定している。そのため、今年の予備試験も論文式試験合格者数(392人)や最終合格者数(356人)が前年度程度に抑えられることが予想されている。
現在、予備試験受験生の多くは学部生や法科大学院生などの学生である。司法試験に合格しても就職難が待ち受けているのに対して、大卒での就職率は過去最高水準に達している。そのため、学生は法曹を目指すより就職活動に流れる傾向にある。もっとも、予備試験合格者は法律事務所の就職において優遇される。そこで、司法試験合格者数は減らしても予備試験合格者数は増やすべきだという声もある。
平成27年司法試験予備試験の論文式試験の合格発表は10月8日に行われ、合格者は同月24日と25日の口述試験に臨むことになる。そして、最終合格者は11月5日午後4時に発表される。

なお、司法試験予備試験は、財政面などの理由により法科大学院に進学できない者にも法曹への門戸を開くために設けられた試験であり、合格すれば司法試験を5年間で5回受験することができる。予備試験は、短答式および論文式による筆記と口述の方法により行われる。司法試験予備試験には、受験資格や受験回数の制限はない。

②【予備試験合格者数をどのように考えるべきか】

予備試験制度は、経済的事情などの理由により法科大学院に通えない者を救済するため、法科大学院卒業生と同等の能力を持つ者に司法試験の受験資格を与えるものである。そうだとすれば、法科大学院卒業生の司法試験平均合格率と同程度の合格率を維持できる程度の人数を予備試験に合格させたとしても上記の制度趣旨には抵触しないはずであり、司法試験合格者数を減らすからといって必ずしも予備試験合格者数を減らす必要はないといえる。むしろ予備試験合格者の司法試験合格率が法科大学院卒業生よりも高いことからすれば、今後も予備試験合格者数は増やし続けるべきともいえる。

たしかに、予備試験合格者数を増やし続ければ法科大学院には人が集まらず、法曹界に多様な人材を送り込むという法科大学院制度の趣旨が没却されてしまうとも思える。しかし、現状では社会人を中心とした多様な人材は法科大学院を敬遠しており、かえって予備試験のような金銭的・時間的都合のつくルートの方に魅力を感じている傾向にある。また、入学者の集まらない法科大学院を統廃合することによって規模を縮小すれば、学生や教授・実務家などの人材を集約することができ、教育水準も上げることができる。さらに、国の財政面の支出も抑えることができるという利点もある。

現状では予備試験の合格者は勉強時間の取れる学生が大多数を占めている。予備試験合格者数を増やしつつ、経済的事情などより働かなければいけない者に法曹への途を開くため、例えば、社会人合格者枠などの設置をすることも一つの手なのではないだろうか。

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