司法試験、予備試験の受験生のための情報配信サイトです。

日弁連が奨学金に関する意見書を提出

日弁連が奨学金に関する意見書を提出

意見書の内容

日本弁護士連合会(以下「日弁連」)は、2015年3月19日に、給付型奨学金制度の早急な導入等に関する意見書を取りまとめ、同年3月24日付で、文部科学省及び独立行政法人日本学生支援機構へ提出した。
同意見の趣旨は国が行う奨学金は給付型奨学金を原則とし、その早期導入を目指すこと、それまでの間に所得連動型返済制度を創設すること、奨学金返済困難者の実情に合った適切な救済制度の構築すること、貸与型奨学金の返済困難者に対する救済制度の周知を徹底するとともにその利用の支援の充実化を図ることである。

奨学金返済の実情

2012年度の奨学金貸与者は131万人、延滞者は33万人、延滞額は924億円にも達している。延滞している人の半数以上は返済額の減額制度や返済猶予制度を知らず、手続ができないケースがあり返済が滞っている。また、延滞者の職業は派遣社員・アルバイト・無職の割合が多く、延滞者の85%が年収300万円未満である。こうした奨学金の借入時に想定した年収に達していない者が返済困難に陥るという実情がある。
これは法科大学院に進学した司法試験受験者にも当てはまるところがある。弁護士として就職し生計を立てることを前提として司法試験の受験を決めて法科大学院に進学し奨学金を借りてみたものの、司法試験に合格できない、弁護士事務所に就職できないといったケースが多くみられる。大学や法科大学院での授業料は年間約100万円前後かかるために返済に滞ることも返済困難の一因となる。

コメント

日弁連の奨学金の意見書については給付型を導入するにはまず国の経済的事情の問題があり、導入が難しいのではないかと思われる。仮に給付型を原則とするのであれば対象者をより厳格に審査し厳選する必要もあろう。所得連動型返済制度のように所得に応じて返済額の一部が免除されるという措置は実施の可能性があると思う。なぜなら、長期的に見た際、奨学金を借りた者の将来の社会情勢や家庭環境の変化によって所得が減少した場合、返済が困難となり、延滞が拡大してさらに返済が困難になるおそれがあり、国がその救済にでることも考えられるからである。
法科大学院への進学や弁護士事務所という職業を希望する場合、少なくとも経済的事情に関しては誰もが考える問題である。現在は、司法修習中は法的義務として兼業が禁止されていること、そして弁護士事務所への就職ができないなど収入を得ることが困難になることがあるためである。
財政的には難しいかもしれないが、給付制の奨学金が原則となったり、所得連動型返済制度のような救済制度が導入されれば、司法試験受験者の経済的負担が減り、法曹志望者の減少に歯止めがかかる可能性があるので、導入には期待をしたい。

powered by HAIK 7.0.5
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional