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急増する「弁護士と依頼人とのトラブル」

急増する「弁護士と依頼人とのトラブル」

困ったときに強い味方として頼りになる弁護士。しかし、近年、その頼りになるはずの弁護士の経験不足や知識不足が原因となって、かえってトラブルが深刻になっているケースが急増していると言われています。

離婚案件における案件処理の誤り

近年頻発している依頼者と弁護士のトラブルの一つとして、離婚案件のトラブルがあります。数年前まで案件バブルの様相を呈していた過払い返還請求案件が収束し、現在、多くの弁護士が離婚事案に群がり始めています。20年前には、単価の安さや案件の複雑さ等を嫌がり、離婚事案を引き受ける弁護士は少数でしたが、今やネットで検索すれば、離婚事案の集客を行う弁護士事務所数は数千件以上にものぼります。ところが、その多くは、もともと借金事案など他の分野がメインだった弁護士で、離婚事案は専門外なのです。

法的構成自体はそれほど難しくない離婚事案ですが、証拠の集積・活用、感情的にもつれている依頼者配偶者との折衝等には、高度なスキルを要し、それだけ、一定の経験とノウハウが必要となります。単純に「安定した収益になる」と踏んで参入してくる弁護士事務所は少なくありませんが、そのような経験不足・知識不足の弁護士が増えた結果として、トラブルが深刻化するケースが増加しているというのが実態のようです。

ローヤーハラスメントも頻発

離婚案件においては、依頼者が精神的に追い込まれているケースが多く、その分、弁護士と依頼者との信頼関係の構築が重要となります。
しかし、同じく経験不足・知識不足が原因で、依頼者に心無いことを言ったり罵倒したりといった「ローヤーハラスメント」を結果として行ってしまう弁護士が近年増えていると言われています。
依頼者は勇気を出して相談に出向いているにも関わらず、頼みの綱であった弁護士の言葉によって傷つけられるという二重被害を引き起こすことだけは避けたいところです。

依頼者を実験台にしてはならない

依頼者は、専門家を通さなくてはいけないほどの問題を抱えて、弁護士事務所の相談に訪れます。弁護士の腕一つで、その人の一生が左右されてしまうケースも少なくありません。だからこそ、弁護士は、自身の経験と知識に照らし、依頼者の期待に応えられると踏んだ案件だけを受けるべきです。ましてや、依頼者を実験台にして、自分の食い扶持を確保するという行為は絶対に行うべきではありません。

弁護士実勢調査2014年版(弁護士に対する国勢調査類似の調査)によりますと、OJTや事件処理の相談の機会を得るために

  1. 先輩弁護士と事件を共同受任して処理する
  2. 各弁護士会で指導担当弁護士制度を提供する
  3. 弁護士研修として一定期間受け入れる事務所がある
  4. 新人弁護士用等のメーリングリストを各弁護士会や委員会で設置する
  5. 弁護士会の法律相談を2人一組での対応とし,新人と先輩弁護士を組み合わせる

こういった制度の策定を希望する弁護士が大多数を占めております。
弁護士業界全体に対する「信頼」を保つためにも、弁護士会として真剣に、こうした制度を検討する段階に来ているのではないでしょうか。

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