司法試験、予備試験の受験生のための情報配信サイトです。

弁護士会費について考える

弁護士会費について考える

弁護士を目指す司法試験受験生であれば、弁護士会費が他の国家資格が必要とされる、いわゆる「士業」の団体と比べて、突出して高額であることは聞いたことがあるだろう。そこで、今回は、弁護士会費の現状、使い道について考える。

弁護士会の会費の現状

弁護士会費は、勤務する法律事務所の所在地域の弁護士会(単位弁護士会)に対する会費、および、日本弁護士連合会(日弁連)に対する会費からなる。
たとえば、最も会費の安い埼玉県弁護士会(埼玉県)であったとしても、単位弁護士会に対する24万円程度の年会費(特別会費含む)と、日弁連に対する26万円程度の年会費(特別会費含む)で,総額50万円程度になる。最も高額と言われる釧路弁護士会の場合、総額115万円程度と極めて高額になっている。
どのような職業にも「業界団体」があり、会員から徴収した会費をもとに運営しているのだが、弁護士の負担する会費は突出して高額である。

若手弁護士に対する会費軽減策も

若手弁護士にとってこのような会費の負担は死活問題となるため、各弁護士会は入会から年数単位で段階的に年会費の免除を行っている。たとえば、東京弁護士会2万500円の月会費を、入会初年度は5000円とし、5年間かけて段階的に上げている。また、日弁連も弁護士登録から2年を経過するまでは会費を半額の7000円としている。

なぜ弁護士の会費は高額なのか

では、なぜ弁護士会は高額な会費が必要なのだろうか。
旭川弁護士会の場合、年間予算は約5500万円で、弁護士会館の維持費や弁護士会職員の人件費が主な使途となっている。弁護士の数が少ないため(以前よりは解消されえている)、収入が少ないこと、独自に弁護士会館を建設したため弁護士一人当たりの会費負担割合が多くなっているのだ。一方、弁護士増加の結果、弁護士一人あたりの収入は減少する傾向にあり、特に、まだ収入が安定していない若手弁護士にとって、毎月数万円の会費を負担するのは困難を極めている。
日弁連の場合、全国の弁護士から会費を集める日弁連の年間予算は約60億円に達する。そのうち約3分の1は法律援助事業や弁護士の偏在解消といった公益活動に投じられている。具体的には、援助事業や公益活動を行っている弁護士の費用の支払に充てられている。
残りの3分の2は日弁連の委員会活動に全国から参加する弁護士の旅費、東京の霞が関にある弁護士会館で勤務している日弁連職員の人件費などである。

コメント

弁護士が果たす社会的役割の重要性、弁護士の健全な活動のための統括の必要性を考えれば、弁護士会が必要なのは明らかである。しかし、弁護士の平均年収は下降しており、年収400万円程度で企業就職を考える弁護士も多くいる。弁護士会費の過度な負担は、若手法曹の育成に支障を及ぼすことになろう。法曹界の将来のためにも、会として手がける事業が本当に必要なのかどうか、ムダがないかを検証する必要があるだろう。

powered by HAIK 7.0.5
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. HAIK

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional