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予備試験制度の現状と今後のあり方

予備試験制度の現状と今後のあり方

予備試験制度の現状

 現在の司法試験制度下では、法科大学院の教育課程を経た者だけが受験資格を取得できるのが原則である。もっとも、予備試験に合格すれば、法科大学院に行かなくても司法試験の受験資格を取得できる。近年では、この予備試験制度をショートカット経路として活用し、弁護士等の法曹資格を得ようとする人が増えている。法務省は2014年11月6日、2014年度の予備試験の結果を発表した。1万2622人の出願者のうち、最終合格者は356人だった(合格率3%)。
 
 このような現状に対しては疑義も多い。
 本来予備試験は、法科大学院を中核とするという新しい法曹養成制度の趣旨に配慮しつつ、「経済的事情や既に実社会で十分な経験を積んでいるなどの理由により法科大学院を経由しない者にも」法曹資格を取得する適切な途が確保されるべきであるとの理由から、法科大学院の教育課程を経ない者についても司法試験を受験する可能性を開く制度として認められたものである。つまり、司法試験を受験するためには法科大学院を修了することが大原則であり、予備試験制度はあくまで極めて例外的な場合を想定したものであった。
 しかし、制度が想定している上述の状況を要件として個別に判断することの困難性から、予備試験の受験資格は無制限となっている。そのため、結果として、本来の制度目的とは異なり、法科大学院を修了することが可能である者によっても、司法試験受験のためのショートカット経路として利用されているのが現状である。

今後のあり方

 このような状況を受けて、法科大学院協会は、2014年11月12日に、「予備試験のあり方に関する意見書」にて、予備試験制度見直しの必要性を示している。具体的には、予備試験の科目を、法科大学院修了生と同程度の学修が行われていると確認できる内容に改めるという案や、受験資格を「経済的事情等によって法科大学院に進学することができない者」や「十分な社会経験を積んだ者」に明確に制限するという案等を示している。

 予備試験に限らず、司法試験合格者の減少や法科大学院の統廃合など、司法試験受験生の環境は急激に変化している。このような状況では、今後、予備試験制度が法曹資格取得へのルートとして、より重要になっていくのは不可避である。若く優秀な者が予備試験を利用して最短距離で法曹を目指すのはある意味当然の流れであり社会にとっても有益とみる向きもあり、引き続き議論が求められている。

「予備試験のあり方に関する意見書」

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