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「子供シェルター」 弁護士が運営に関与

「子供シェルター」 弁護士が運営に関与

【概説】

 司法試験合格後には多くの方が弁護士の道に進むことになると考えられるが、弁護士としての活動は、通常の訴訟事務や法律相談だけでなく、ADRや国際活動への従事、法テラスのスタッフ業務など多様化している。今回は弁護士の活動の中で、最近注目を集めている「子供シェルター」について取り上げたい。

【子供シェルター】

 「子供シェルター」とは、親から虐待されるなどの理由で生活場所を失った概ね15歳以上の未成年者が緊急に入所し、2週間から2ヶ月程度の間生活をする場所をいう。未成年者が利用できる公的な一時避難所としては、児童養護施設・自立援助ホーム・児童相談所の一時保護所などがある。しかし、このような公的な施設には入所要件が定められており、例えば非行をして少年司法の手続きに移行した未成年者は入所要件を満たさない場合があり、その結果、未成年者が公的機関の助けが受けられないといった事態が生じてしまう。
 そこで、諸事情により公的な制度の利用ができなくなってしまった未成年者の居場所を作るために、2004年から全国各地の弁護士会が主体となって、「子供シェルター」の設立を行っている。これまで、弁護士が運営に関わるシェルターは東京・大阪・名古屋などの都市部を中心に全国で10箇所(2015年5月現在)設立され、来年4月には沖縄県に県内初となる弁護士が運営に関わるシェルターが設立される。「子供シェルター」の特徴は、一人ひとりの子どもが、自分の代理人として弁護士を選任し、弁護士がその子どもの抱える問題の解決策を模索し、子どもの言葉を代弁するという点にある。時には、虐待による被害について、刑事告訴や慰謝料請求、扶養料請求や養親との離縁などの法的手続きをとることもある。

【コメント】

 「社会的正義の実現」という言葉をきいたことのある司法試験受験生は多いはずだ。弁護士には、本来の業務とは別に、弁護士会等の活動として社会貢献活動を行っている者が少なくない。数多くある資格の中でも、弁護士という資格が特別視される理由は、弁護士には社会貢献活動を行うことが期待されているという点にもあるといえよう。
資格試験においては、合格に必要な勉強のみに多くの時間を費やす者が多い。しかし、試験に合格する前に、社会にアンテナを張り視野を広げることは、自分の理想とする弁護士像をより明確なものとし、受験勉強のモチベーションを保つことにも繋がると考えられる。

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